特養の待機者が増加?
静岡県内の特養待機者が、実数で6,086人(対前年比446人増加、6年ぶりの増加)だそうです。
@S記事より
ネットでこの件を調べていたところ、
懐かしい映像を見つけてしまいました。
2010年7月19日にSBSテレビの「
イブニングeye コレってどうなの?」で小鹿苑が放送された時は、1万人を超えていたそうです。
当時は、入所基準が要介護3以上という縛りはなかったこと、特養やサ高住など施設が少なかったこと、特養の利用料が安かったことなどもあって、待機者が多かったと思います。
さて、今年の話に戻りますと、そのうち静岡市の待機者は925人です。
静岡市内の特養は39施設ですので、
1施設当たり
約24人(925人÷39施設)です。
静岡市のホームページ「
施設別入所申込者数・空床数の公表について」では、市内特養の待機者数を公表していますが、令和元年11月20日に公表された34施設の待機者は1,919人ですので、
1施設当たり
約56人(1,919人÷34施設)です。
こちらの集計は、実数ではなく延べ人数、つまり1人が複数の施設に申し込みをしているからです。
よって、1人当たり約2施設(1,919人÷925人)に申し込みをしている計算です。
「2025年問題」はすぐそこまで来ています。
県介護保険課は「増加が見込まれる高齢者のニーズに対応するため、施設整備を引き続き計画的に進めていく」としています。
2025年問題から2050年問題へ
しかし、その先の「2040年問題」「2050年問題」は更に深刻です。
「2040年」、団塊ジュニア世代(1971年生まれ~1974年生まれ)が65歳以上で高齢者人口がピークを迎える一方、現役世代は最少になります。
「2050年」、就職氷河期世代(1970年生まれ位~1984年生まれ位)が65歳以上になり、日本の人口は1億人を割る見込みです。(内閣府試算)
しかも、2025年問題の対策として最近造ったハコモノが、ちょうど大規模修繕や建替えを迎える時期になります。
新しい施設の建設だけでなく、今ある施設(社会的資源)の有効利用も大切になります。
たとえば、
・古い施設の大規模修繕やリノベーションによる「インフラの長寿命化」
・介護職員不足や入退所のタイムラグなどによる「空きベッド対策」
・併設ショートステイの「特養転換」
・面積や職員配置など「指定基準の緩和」 など
さらに、施設整備と平行して、設備やソフトの整備が必要です。
たとえば、
・「少子化対策」
・「予防・健康増進」
・「多様な働き方の推進」
・「外国人材」
・「介護ロボット」
・「記録システム」 など
小鹿苑も既にこれらに取り組んでいますので、順次ご紹介していきたいと思います。
【将来人口の予測】
【高齢者と現役世代の推移予測(増減)】